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ヒロセ通信

コネクタがない世界って…?


ヒロセ電機は、「コネクタ」という電子部品の専業メーカーです。
様々な機能を持つ電子部品が組み合わさって出来ている電子機器には、
部品同士の接続にコネクタが使われています。 コネクタは半導体のような機能部品とは異なり、
それ自体は機能を持っていません。機能部品同士をつなぎ、信号や電気を通す役割を担っています。

例えばスマートフォンの内部には、半導体・カメラ・液晶・アンテナなど様々な部品が含まれており、
コネクタも多く使われています。


なぜこれほどまでにコネクタが使われるようになったのでしょうか。
主な理由のひとつとしては、「取り外しが簡単だから」ということが挙げられます。

コネクタが使えないとすると、電子部品同士は“はんだ付け”という方法で接続されます。
“はんだ付け”とは、はんだという合金を使用して金属同士を接続する方法です。
これだと、部品一つひとつをはんだ付けしなければならず、
また、一度はんだ付けされてしまうと、取り外すことが困難となってしまいます。
しかしコネクタを使用した場合、特殊な器具等を使うことなく、
容易に繰り返し接続したり外したりが可能となります。
装置の部分的なユニットが消耗して付け替える時など、コネクタで簡単に補修できると便利ですね。

私たちの身近にあるスマートフォン・携帯電話。
毎年のようにたくさんの機種が発売されているので、買い替える際には、
どれにしたらいいのか迷ってしまいます。 また、電話番号を変えずに乗り換えるのが
お得とか格安スマホが安いけど今まで通りに使えるのかとかホント難しいです。
ただ共通していることは、どのような選択をしても、最近では不自由なく通信会社の変更や
新しい機種への変更ができてしまう便利さではないでしょうか。
他にも、例えばスマホを落として使えなくなってしまったとか、修理や買い替えでショップに
持ち込んだときでも、 何日も電話が使えずに困ることも最近ではありません。
これは、情報が書き込まれた小さなSIMカードがスマホの中のカードコネクタに
格納されているからです。 通信会社を変更するときはこのカードを交換したり、スマホの機種変更時には
新しいスマホにこれまで使用していたカードを入れるだけでデータの移行が完了したりと、
利用者にとって便利に使えるものです。 海外旅行時にはプリペイド式のSIMカードに差し替えることで、
通信費を安くする工夫にも使われています。

高価な電子機器は大事に便利に使い続けたいものです。
電子機器を使う人にとって便利な付け替え用パーツの役割の1つが、コネクタというものなのです。

皆さまは、電子機器がどのように作られているかご存知でしょうか?
電子機器は1つの会社で全ての生産工程がある訳ではありません。 それぞれの専業メーカーが
各部品を製造し、それぞれの部品を最終的に組立工場で1つの電子機器に組み立てています。

あなたが組立工場で働いているとしてみましょう。
ここはスマホの組立工場で、メモリや液晶、カメラなど様々な部品のユニットが納品され、
あとは組み立てるだけになっています。
この組立、何十年も前は、ベテランの職人さんが経験を活かしてうまく作り上げるという
イメージもありましたが、今では違います。
誰が組み立てても、ロボットが組立をしても、短い時間で間違いなく作業することが重要です。
しかも最終工程では、スマホの性能を検査する工程もあります。稀に不良が出たとしましょう。
高価な電子機器が完成した後に不良品で全て無駄になってしまうと、非常にもったいないです。

そこでコネクタの出番です。
メモリや液晶やカメラなどのユニットを、人やロボットがパチンパチンとコネクタで接続していきます。
検査で部分的に万一の不良が入っているときには、そのユニットだけを交換することで、
無駄部分を最小限にすることができます。
このように便利な電子機器にとってコネクタは無くてはならない部品の1つなのです。

コネクタは機器の内部に使われることが多いため、非常に見えにくい部品です。さらに、
直接皆さまに販売するような製品でもないため、なかなかコネクタに触れる機会はないように思います。

でも気付かないところで電子機器の利便性向上に貢献しており、
私たちの日々の生活には欠かせないものとなっています。
時々、コネクタが頑張っていることも、ぜひ思い出していただけると嬉しいものです。

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