車載バッテリーの容量増加や高機能、小型化に役立つ
FPCダイレクト接続構造 ZK1, TF70, TB4シリーズ
EV(電気自動車)は航続距離を伸ばすために、バッテリーの容量増加や高機能/小型化が進んでいます。その中で電池セル同士の接続方式は、ケーブル接続(ディスクリートワイヤー方式)からFPC/FFC接続にトレンドが変化してきています。
ヒロセ電機ではこのニーズにお応えするためにFPC/FFCコネクタを3種類、2024年に販売開始しました。これらのコネクタはすべてFPCダイレクト接続構造を持っており、ハーネスに時間が掛かりません。
車載品質で高耐熱性を備えているので、工作機械やロボットなどの産業機器でも広くご利用いただけるFPC/FFCコネクタです。
3シリーズの主なスペック比較
ZK1シリーズ | TF70シリーズ | TB4シリーズ | |
---|---|---|---|
製品画像 | |||
特長 | 高堅ろう、CPA付き | 狭ピッチ、 バーティカルバリエーション |
低背 |
構造 | FPCダイレクト接続 | FPCダイレクト接続 | FPCダイレクト接続 |
ピッチ | FPCピッチ=2mm×2枚 実装ピッチ=1mm |
0.5mm | 1mm |
高さ | 11mm | 6mm | 4.5mm |
奥行 | 25.1mm | 11mm | 12.5mm |
芯数 | 販売中:32 計画中:24, 40 |
販売中:50 計画中:30 |
販売中:16, 30 計画中:10, 22 |
CPA対応 | 〇 | ー | ー |
バーティ カル |
ー | 〇 | ー |
使用温度 範囲 |
-40~125℃ | -40~105℃ | -40~125℃ |
ロック強度 (N) |
100 | 98.1 (10kgf) | 98.1 (10kgf) |
こじり強度 (上) |
78N以上 | ー | 60N以上 |
振動 | LV214-S3, USCAR-V2 | ー | USCAR-V2 |
特長
基板対FPC接続に置き換えるメリット (組立の簡易化、セットの小型/軽量化)
ディスクリートワイヤー方式はハーネスするのに、はんだ付けや圧着、一つひとつの端子に挿入する作業が必要なので工数が掛かります。加えて、芯数の増加に比例して重量が増えてしまう面があります。
これに対してFPCダイレクト接続は、FPCをプラグハウジングに挿入して、リテーナーを装着するだけで簡単に作業が完了します。品質のばらつきも起こりにくく、FPCなので軽いという特長があります。
【今まで】ディスクリートワイヤー方式
・ハーネス工程が煩雑 (はんだ付けや圧着、端子挿入)
・芯数分の圧着端子と電線が必要
・芯数 (電線量) に比例して重量が増加
・引き回しのための電線曲げR分のスペースが必要
【これから】FPCダイレクト接続
・FPCを挿入してリテーナーを取り付けるだけ
・軽い
・省スペースで引き回し可能
高い接触信頼性を確保
これらのFPC/FFCコネクタ(ZK1, TF70, TB4シリーズ)は、接触信頼性を確保するために有効かん合長を広く設計しています。
さらにZK1, TB4シリーズは独立した2点接点構造を持っており、接続時の異物除去や、一方の接点に異物が挟まったときの接続維持に役立ちます。
(例としてTB4シリーズの構造を掲載)
TF70シリーズはライトアングル、ストレートから接続タイプを選択可能
0.5mmの狭ピッチが特長のTF70シリーズは、バーティカルバリエーションをライトアングルとストレートからお選びいただけます。用途に応じて選択できるので、設計自由度のあるFPC/FFCコネクタとなっています。
採用事例、主な用途/アプリケーション
※高い信頼性が求められる車載適合コネクタについては、用途により適切な製品をご紹介いたしますので、弊社窓口までお問い合わせください。
※記載内容・仕様については変更の可能性がございます。